ねぇ、ゆきひろ。
わたしはここにいるの。
深い深い、闇の中に。
深すぎて、あなたが見えないの。
はやく、この目で、この手で、すべての五感であなたを確かめたいのに
わたしはまだこの闇から抜け出せないでいるの。
あヽはやく、ここから、
「・・・?」
わたしを呼ぶ声・・・?これは、
「!」
目が、覚めた。
「ゆ、ゆめ・・・?」
未だうっすら夢の名残がのこっているわたしに、心配そうな表情をうかべたゆきひろ。
「どうしたの?すごい、魘されてたけど」
「なんか、よくわかんないんだけど、すごく嫌な夢だったの」
本当に、よくわからない。だけどすごく嫌だったのは確かで。妙にリアルな悪夢。でも怖いとかそんなのじゃなくて。なんというか、ほんとに言葉では言い表せないような何か。(唯単にわたしが表現下手なだけかもしれないけど!)
わたしの気持ちを察したのか、ゆきひろは優しく抱きしめてくれた。その瞬間に溢れる安心感。いま、わたしとても幸せだ。
「ゆきひろにぎゅってされると・・・安心する」
「僕も・・を抱きしめてると安心するんだ」
ちょっと恥ずかしがりなあなただから、少し頬を染めて。わたしと視線を合わせないようにする。わたしはそっと目を閉じて、抱きしめ返した。
「・・・すき」
「わたしも!」
口足らずなあなたの、精一杯の愛情表現がやっぱりすごく愛しくて。わたしは幸せものだなって、実感した。